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農薬検査部について

農薬の検査技術に関する調査研究報告

平成19年度

① 農薬登録に係るOECDテストガイドライン等の国際的枠組の策定に当たり、これが我が国へ導入された場合の可否の検討

水産動植物への影響評価に係るテストガイドラインの開発・検証

  • 幼若ホルモン様農薬のミジンコ類に対する影響調査(2) (PDF:263KB)
     前年度に引き続き、OECDテストガイドライン211(TG211)の改訂案について、その試験法の問題点等検証を行った。幼若ホルモン様作用を示さない農薬数種を供試物質としてオオミジンコ繁殖試験を行った結果、一部に産仔数減少の症状は認められたものの濃度相関のあるものではなかった。さらに、同条件での産仔に雄は全く含まれなかった。また、幼若ホルモン様農薬を作用させ、雄が発生するようになった個体から産仔を採取し、その産仔を農薬暴露のない環境で飼育した結果、次世代の累積産仔数は低下する傾向が認められたが、産仔に雄は含まれなかった。一方、ミナミヌマエビを供試した結果、産仔数については処理区において減少が認められたが雌雄比については違いが認められなかった。

作物残留試験に係るテストガイドラインの改善・整備

  • 農作物の加工調理による農薬の残留量の変化について(2) (PDF:206KB)
     加工調理による残留農薬量の変化について、前年度に引き続きコメを対象に5農薬を用いて検討を行った。昨年度の課題であった添加回収率試験では、前処理法を改善した結果5農薬中4農薬で良好な回収率が得られた。
     玄米から精白する加工工程における農薬残留濃度については、精米を篩いにかけ糠を除去することによって、その変動を抑えることができた。また、精米を炊飯する調理工程においては、研ぎ方によって農薬残留濃度の分散性に有意な差が見られたが、水の種類、浸漬時間、炊飯量については農薬残留濃度の変化に大きな影響を与えないものと考えられた。よって、コメの加工調理のガイドラインを作成するためには、精白工程とコメの研ぎ方に十分注意して、検討するべきと考えられた。

② 残留農薬基準の対象品目拡大等に対応した新たな検査手法の開発

補助成分に含まれる有害成分の検査手法の開発

  • 農薬製剤中におけるダイオキシン類の分析法の確立(2) (PDF:207KB)
     農薬補助成分中のダイオキシン類分析法について検討した。昨年度の成果を踏まえ、内標準物質を添加した試験を実施し、補助成分中のダイオキシン類の分析法を検討した。
     その結果、6種類の補助成分に対して、硫酸シリカゲルカラムクロマトグラフィなど5種類の前処理操作を施すことにより十分な精製効果がみられた。また、全試料においてJIS K0311で求められている回収率を達成し、分析法を確立できた。なお、供試した6種類の補助成分のダイオキシン類の定量値はすべて定量限界未満であった。

③ その他の研究課題

農業資材を経由した農薬汚染防止対策

  • クロピラリドの作物体残留量の把握(2) (PDF:186KB)
     昨年度に引き続き平成18年度先端技術を活用した農林水産高度化事業「飼料及び堆肥に残留する除草剤の簡易判定法と被害軽減対策の確立」に参画し、クロピラリドの作物残留分析法の検討及び作物残留試験を実施した。
     本年度は、ほうれんそう及びかぶ(葉・根)について分析法を検討するとともに作物残留試験を行った。その結果、昨年度キャベツ及びレタスで確立した分析法が適用可能であった。
     また、作物残留試験の結果、<0.01~0.04ppmのクロピラリド残留が認められたが、いずれも残留基準値に比べ十分低い値であった。

長期残留性農薬の土壌中での動態把握

  • ヘプタクロル類の土壌中での動態把握 (PDF:328KB)
     ヘプタクロルの土壌中での動態を把握するため、容器内土壌残留試験を行った。4種類の土壌に一定量のヘプタクロルを添加して、異なる温度条件での減衰を添加240日後まで調査したところ、どの条件においてもヘプタクロル類の明確な減衰が認められ、さらに温度が高い方が減衰しやすい傾向が認められた。また、土壌の種類によって分解に差が認められた。
     また、ヘプタクロル残留土壌を用いて異なる温度条件での減衰を調査したところ、培養した期間である239日間では、ヘプタクロル類の明確な減衰は認められなかった。

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